大戦が終わって、ゴールデンエージとよばれる好景気を迎えると、ついにリーバイス501が半世紀をかけて完成し、ジーンズはいよいよ「ワークウエア」から「カジュアルウエア」の分野への大進撃を開始します。
ブームの先頭は当然若者がきるわけですから、メインステージは学校です。まずは戦線から帰ってきた若者が、政府のGIビルの奨学金制度のもと、支給されたジーンズを学校に履いていったのが最初で、つぎに「グリース」のあの連中が採用し、それで親達の激しい大反対の時期があったあと、「バック・トゥ・ザ・フィーチャー」や「アメリカン・グラフィティ」のようにみんなの普段着になっていく。
これは、ジーンズを学校に履いていくこと良ししとしない親達に対して、リーバイスが「学校でもオーケー」キャンペーンをうったときのポスターです。内容はそのままずばりなのですけど、ところでポスターに描かれた若者の、足下の処理、靴だとか裾の折り方がめちゃくちゃ格好よくないですか。
で、これに対してアメリカ東部のお母さんがリーバイスに送った手紙。「もちろん、サンフランシスコや、西部の片田舎では、ジーンズが『学校でもオーケー』であることはみとめますが、ここアメリカの東部ではみとめることはできません」